第九十五段

未訳

原文

「箱のくりかたに緒を付くること、いづかたに付け侍るべきぞ」と、ある有職(いうそく)の人に尋ね申し侍りしかば、「軸に付け、表紙に付くること、両説なれば、いづれも難なし。文(ふみ)の箱は多くは右に付く。手箱には軸に付くるも常のことなり」と仰せられき。