第十六段
原文
神楽こそ、なまめかしく、おもしろけれ。
おほかた、ものの音(ね)には、笛・篳篥(ひちりき)。常に聞きたきは、琵琶・和琴(わごん)。
現代語訳(訳:きよしち - 2026-03-11)
神楽(かぐら)こそ、優雅で趣深いものである。
概して、楽器の音色としては、笛や篳篥(ひちりき)が良い。常に聞いていたいと思うのは、琵琶や和琴(わごん)である。
コメント
兼好法師は歌や踊りが好きだったのですね。現代に比べればエンターテインメントのぐっと少ない時代ですから神楽という表現になったのでしょうが、現代であっても人間は皆本能的に音楽と踊りを好むと思います。
古今東西、老若男女が音楽と踊りを好んでいます。幼児向け番組のメインは音楽と踊りですし、アイドルやアーティストもメインとなる芸と言えば音楽と踊り、老人になっても音楽や体を動かす遊びに興じます。
海外にもオペラやバレエなど音楽を伴う芸術は数知れず、日本でももう少し時が進めば歌舞伎や能といった芸術が登場します。
音楽と踊りというのは今も昔も変わらぬ、エンターテインメントの王様なのであろうと思います。