第百二十段

未訳

原文

唐(から)の物は、薬のほかは無くともこと欠くまじ。書(ふみ)どもは、この国に多く広まり

ぬれば、書きも写してん。もろこし舟の、たやすからぬ道に、無用の物どものみ取り積みて、所狭(せ)く渡し持て来る、いと愚かなり。

「遠き物を宝とせず」とも、また「得がたき貨(たから)を貴まず」ともと、文にも侍るとかや。