第百六十九段

未訳

原文

「何事の式といふことは、後嵯峨の御代までは言はざりけるを、近きほどより言ふ言葉なり」と人の申し侍りしに、建礼門院の右京大夫、後鳥羽院御位ののち、また内裏住(うちず)みしたることを言ふに、「世のしきも変りたることはなきにも」と書きたり。