「幻滅」のススメ:ガートナーのハイプサイクル
ガートナーのハイプサイクル
IT業界では割と知名度の高い、ガートナーのハイプサイクルというものがあります。

- 新しい技術や概念は、まず「黎明期」に発生、噂が広まる。
- その後「流行期」となり新技術に対する「過度な期待」がピークとなる。
- 新技術の実態を皆が目にすると、今までの期待が行き過ぎであったことに気づき、「幻滅期」に入る。
- 一方でその技術を正しく見極め、使いこなすための啓蒙、普及活動が行われ、これを「啓発期」や「回復期」と呼ぶ。
- その後、新技術は正しく現実に取り入れられ、安定して人々の役に立つようになる。
といったプロセスを経て、新技術は世の中に浸透していくという考え方です。
なぜIT業界で知名度が高いかというと、ガートナーとは企業名であり、ガートナーはITコンサルティングサービスを提供しており、ガートナーのハイプサイクルとは彼らが新技術に関する見方を顧客に提供するために編み出した1つのフレームワークであるからです。
考え方はIT以外にも適用できる
私は、このガートナーのハイプサイクルの考え方はIT関係の技術や考え方以外にも適用できると考えています。
たまたまこの30年ほどのIT業界の技術の進歩が目覚ましく、次から次へと新しい技術や考え方が出てきたので、こういったフレームワークが特にIT業界で必要とされたのだと思います。
しかしながら、アミューズメントパークとか、新発売のゲームとか、結婚生活とか、どんなものにでも、期待と幻滅はつきものです。
世の中の人たちはいつも新たな何か、経験したことのない何かに期待し、そして実際にそれを手にして、体験して幻滅する。 それが人間の考え方ではないかと思います。
幻滅することで次に進むことができる
ガートナーのハイプサイクルは、新技術が普及する前には必ず「幻滅期」というプロセスを辿るということを説明しています。
どんなことでも、幻滅してからが勝負。 結婚生活や恋愛も、ずっと新婚や付き合い始めの気持ちのままでいることはできません。
必ず1度幻滅し、それを乗り越えて物事の本質を見つめた先にこそ、長い安定が待っている。 私はそう考えて、必ずどんなことでも早く試し、周囲の期待ほどではない、と幻滅するようにしています。
例えば最近、マグネット内臓でスプリングのように綺麗に収納できるケーブルを買いました。
お勧めされているほど便利じゃないなぁ、結局巻く手間もかかるし、単純に雑にカバンに入れられるような柔軟性の高いケーブルだったら十分かも・・・と幻滅しつつ、マグネットケーブルを2本揃えて使うと伸ばした時に1本のようにまとまって使えて便利とか、継続的に使ってみることで当初の期待とは違うメリットを見つけたりしています。
幻滅し、物事の本質を見つめた上で、その新たなものをどう活かすか、どうやって継続していくか、当初気付いていなかったメリットは無いか、そんなことを常に考えています。
幻滅は終わりではなく、「その対象と誠実に向き合い直すスタートライン」なのだと思います。